Batonの想い

🌟大学生活での食育

私が子どもの食に興味を持ったのは大学生の頃です。大学時代にはNPO法人で小学生と食育活動をしてきました。野菜を自分達で種から育ててそれを収穫してピザにしたり、北海道の伝統的な郷土料理「ちゃんちゃん焼き」を作ったり、その中で子どもたちは様々な体験を積んでいきます。キラキラした表情や、以前はできなかったことができたときの瞬間の表情はどこを切り取っても笑顔や自信に満ち溢れていました。

しかし、その中で衝撃を感じたこともあります。
子ども達の発言の中には、

  • 魚は切り身で泳いでいると思っていた!
  • 牛から牛乳が絞られるのではなく、牛乳が入った牛乳パックができてくると思っていた!
  • りんごの皮剥きをしたことがない!

など私自身が子どもの頃とは異なり、食の知識を知らない!体験してみたことがない!という子どもたちが多くいたのです。常識的に思っていたことも今の子どもたちにとっては非常識。それを知った時はびっくりしました。それは知らない子どもたちが悪いのではなく、体験する場所や、機会がないのだと気づきました。

🌟保育園での生活

私は大学卒業後に東京の保育園に就職しました。保育園の給食は栄養バランスも満点で全部手作り。離乳食にも対応しており、働くママさんの味方です。
しかし、保育園や幼稚園の食育は決まりが厳しく、

  • 出来合いのものをお皿の上でトッピングする
  • おにぎりを握る
  • クッキーの型抜きだけ
  • 野菜の皮剥きなど

子どもたちが実際にできる幅が狭かったのです。


包丁やピーラーが使えなかったり、野菜の皮を剥いた後にどのような工程があって料理として生まれ変わるのか、子ども達が関われるのは最初と最後の工程だけで、残りは調理室で行われていました。

これも立派な食育の1つです。匂いを嗅いでみたり、苦手なお野菜を自分で皮剥きすることで食べられるようになったりと効果は抜群です!しかし、私の考えている食育は魚を触ったり、パンを粉から作ったり、できなかったことができるようになった喜びを感じられるようになることです。

このような食育は保育園ではできない。子どもたちに体験する場所を作りたい、自分でできた!という成功体験を積んでもらいたい。こうして作られたのが「料理教室Baton」です!


🌟料理教室baton

お料理には正解はありません!そしてお料理を始める年齢にも正解はありません!

子どもたちがやりたい、やってみたいと興味が出てきた時がスタートです。料理教室Batonでは子どもたちの好きなように、自分の思っていることを思っているままに作る自主性を大切にしています。失敗しても大丈夫、失敗を恐れずに挑戦できる環境を整え、チャレンジしてみたことがすごいねと。褒めてあげます。そしてできなかったことができた瞬間の達成感を一緒に喜び、「〇〇ちゃん、〇〇君が作ったの?」「おいしいね」という先生、保護者の方からの言葉で自信がつきます。

私はお料理というツールで、食と向きあう時間を作り、これからを生きていく子どもたちの自主性や、自分はできるんだという自己肯定感を上げるサポートができたらなと思っています。